川越市 S様邸 新築工事

片流れの外観をもつ小堤の家は、向かって右手が車庫、左手が住居です。軒の出は、90㎝から150㎝出しており、ダイナミックな外観となりました。また、その軒の出は建物を雨から守り、夏場の直射日光を遮ってくれます。

玄関はレッドオーク(ナラ材の一種)でつくられた片引きの木製建具になります。品が良く、存在感のある玄関となりました。アイアンの玄関庇もとても素晴らしいものをつくって頂きました。

住宅部分の特徴として、リビング上部は大きな吹き抜けがあり、中央にヒノキの丸太材の大黒柱、それに太鼓梁が刺さっています。吹き抜け部分の天井の仕上げには、登り梁に溝を設け、化粧野地板となる杉板をスライドさせて納めました。屋根の断熱材として野地板の上にセルロースファイバーを吹き込んでいきます。垂木の間は通気層となっていて、熱を外に排出する形となっています。断熱材+通気層のおかげで、屋根から室内へ伝わる熱が遮断され、夏でも室内への熱の影響を抑えることができる構造となっています。

この家の階段は壁から片持ちで施工されてます。階段の段板を支えるために鉄の受け材を壁面に取り付け、その受け材にタモの段板をかぶせる形で作られています。とても軽やかな階段です。階段手摺はアイアンの個性的な手摺りです。片持ちの階段にとても合っています。

リビングの奥にあるリラックスルームは、壁も天井も曲面となっています。壁天井ともに土壁で仕上げられており、とても印象深い空間となりました。

トイレはモルタル色の左官壁。わざとムラを出しワイルドな表情ある壁となりました。欅のカウンターと手洗いボール、シンプルな照明がバランス良く配置されています。

この家は、たくさんの職人さんたちの手により造られました。何度も登場するアイアンはLeaf工房の加成さんの手によるものです。

ふんだんに使われた無垢の木たち、樹種も様々。漆喰や土壁を使った左官壁。打ち出した鉄製の手摺りや小物たち。品のいい木製建具など、とても魅力的な家となりました。建物南側には畑が広がっており、大きな掃き出し窓から、その景色を眺めることができます。

概要

施工時期:2022年10月
所在地:埼玉県川越市
構造:木造2階建 + 車庫
延べ床面積:
設計:アーキ,クラフト

仕様

床仕上:1階ナラ、2階杉(節あり)
壁仕上:漆喰(お施主様施工)、土壁(一部)
建具:木製建具(杢正)
土間仕上:モルタル洗い出し仕上げ

アイアン:Leaf工房

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